きみへの想いを、エールにのせて
「実は俺も興奮した。リレーは仲間との結束が一番大事。仲間と一緒に表彰台に立てるかもしれないと思ったら、体が勝手に動いてた。実はベストだったんだ」
「すごい。おめでとう」
あの瞬間が再び目に浮かび、うっすらと涙ぐんでしまう。
「そんなに喜んでもらえると、うれしいよ」
少し恥ずかしげな様子の彼は、照れ隠しなのか「どれにする?」と私にジュースを勧めた。
慌てて紅茶を買うと、彼はスポーツ飲料のボタンを押している。
「もう、行かないと」
「はい。個人種目も頑張ってください」
「えっ? 最後まで見るの?」
彼は驚いているけれど、結城君のバタフライを見たくて来たのだから当たり前。
「はい。応援してます」
恥ずかしくてうつむきながら言うと……。
「どの辺に座ってる?」
「えっと……北3というブロックにいます」
「了解」