きみへの想いを、エールにのせて
【忘れてた】
あの時は突然のことで頭が真っ白。
名前を伝えようなんて思いつきもしなかった。
【まったく、せっかくのチャンスだったのに!】
泉がいつものように呆れている。
でも……。
【朝、女の子と仲良くしているところ、見ちゃった】
思い切ってそう書くと、理佐がすぐに反応した。
【えー。雄介(ゆうすけ)は、結城君に彼女いないって言ってたけど】
雄介君は、クッキーを買いに来てくれたときにいた彼女の幼なじみで、水泳部の男の子。
【もう一回リサーチしてみる】
ありがたいけれど、やっぱりいたなんて聞いたら、すごくショックかも。
学校が始まるまであと数日。
しばらく今日の楽しかった余韻に浸っていたい。
理佐のリサーチ結果は、始業式に報告があった。
「やっぱり彼女いないってよ」
「ホントに?」
「うん。あんまり聞くから、私が結城君を好きなの?って疑われたわ」