きみへの想いを、エールにのせて
「龍平」
雄介君が結城君を呼ぶと、途端に心臓が高鳴りはじめた。
「榎本さん、見せてくれるってさ」
「チョコちゃん、ごめん」
あれから私の呼び方はずっと『チョコちゃん』。
でも特別な感じがしてうれしかった。
「全然平気。でも、間違ってたら、ごめん」
結城君の方がきっとできるのに。
「龍平、土日はリハビリに行っててできなかったんだって」
すると雄介君が私に教える様に口を開いた。
「そうなんだ。が……」
『頑張って』と言いそうになって、慌てて口をつぐんだ。
結城君が頑張っていないわけなんてない。
だけど、リハビリということは、復帰を諦めてはいないということだろう。
それが聞けただけでもうれしかった。
きれいな筆記体で書き写している結城君は、雄介君より早く写し終わった。