恋は天使の寝息のあとに
由利亜さんは恭弥へ何を言わんとしているのか。
私は内心冷や冷やしながら彼女の横顔を覗き込んだ。
「あの、由利亜さん……?」
彼女の服の袖をぐいぐいと引っ張る私を気にも留めず、由利亜さんは恭弥へ向けて言い放つ。
「沙菜ちゃん、お兄さんがお話ししてくれないって、いじけてましたよ」
思わぬ告げ口に私はぎょっと目を見開いた。
「ちょっと、由利亜さんっ――」
慌てて由利亜さんと恭弥の間に身体を割り込ませる。
これ以上何か言われたらたまらない。
案の定、恭弥は戸惑っている様子だった。
訳も分からずポカンとしている。
うろたえる私をなだめながら、由利亜さんは困ったような笑顔で恭弥に説明した。
「結構ストレス溜まるんです。子ども相手だと上手くいかないことがたくさんあるし。
私なんて、ときたま両親に子どもを預けて、ひとりでリフレッシュしてますけど、沙菜ちゃんはそういうわけにもいかないみたいだから。
彼女、強がりだし、きっと平気な顔して相当溜め込んでると思いますよ。
爆発する前に、優しくしてやってくださいね」
ぽん、と肩を気遣うように叩かれ、私はなんともいたたまれない気分になってしまった。
「爆発なんて、しないから大丈夫だよ」
そりゃあ、ストレスは溜まるけれど。
深夜に泣かれたら、頼むからゆっくり寝かせてくれって泣きたい気分になるし
家事の途中にいたずらされたら、お願いだからおとなしくしていてよって、叫びそうになる。
それでも、母親ってそういうものだろうって諦めていたし、贅沢な悩みだって自分に言い聞かせていた。
溜まるストレスなんて、自分の中で消化していくしかないって思ってた。
私は内心冷や冷やしながら彼女の横顔を覗き込んだ。
「あの、由利亜さん……?」
彼女の服の袖をぐいぐいと引っ張る私を気にも留めず、由利亜さんは恭弥へ向けて言い放つ。
「沙菜ちゃん、お兄さんがお話ししてくれないって、いじけてましたよ」
思わぬ告げ口に私はぎょっと目を見開いた。
「ちょっと、由利亜さんっ――」
慌てて由利亜さんと恭弥の間に身体を割り込ませる。
これ以上何か言われたらたまらない。
案の定、恭弥は戸惑っている様子だった。
訳も分からずポカンとしている。
うろたえる私をなだめながら、由利亜さんは困ったような笑顔で恭弥に説明した。
「結構ストレス溜まるんです。子ども相手だと上手くいかないことがたくさんあるし。
私なんて、ときたま両親に子どもを預けて、ひとりでリフレッシュしてますけど、沙菜ちゃんはそういうわけにもいかないみたいだから。
彼女、強がりだし、きっと平気な顔して相当溜め込んでると思いますよ。
爆発する前に、優しくしてやってくださいね」
ぽん、と肩を気遣うように叩かれ、私はなんともいたたまれない気分になってしまった。
「爆発なんて、しないから大丈夫だよ」
そりゃあ、ストレスは溜まるけれど。
深夜に泣かれたら、頼むからゆっくり寝かせてくれって泣きたい気分になるし
家事の途中にいたずらされたら、お願いだからおとなしくしていてよって、叫びそうになる。
それでも、母親ってそういうものだろうって諦めていたし、贅沢な悩みだって自分に言い聞かせていた。
溜まるストレスなんて、自分の中で消化していくしかないって思ってた。