かわいいあなたにマフラーを

分かってはいるんだ。

代理を頼んだのは自分だし、緑木には彼女がいるしそんな目で静谷を見てはいない。
静谷も、いつも通りなんだ。

いつも周囲に穏やかな笑顔を向ける静谷は、変わってなんてない。

ただ、付き合い始めて俺の独占欲がそうさせているだけ。
俺はとにかく気にしないようにしながら、会議を進めた。

俺って意外に嫉妬深いんだな、と、知らなかった自分の気持ちを知って苦笑する。

各クラスの学級長と副学級長を交えた会議終了後、生徒会役員はまだ少しやることがあって残っていた。

緑木と静谷は俺に合図をして、生徒会室を出て行った。