鬼常務の獲物は私!?
彼について考えるときも、心の中ではまだ『神永常務』と呼んでいて、修正するのが難しかった。
不機嫌になってしまった彼に「あの、社内ですし、名前で呼ぶのは……」と言い訳してみたが、「社内であっても、今ふたりきりであることに間違いはないだろ。約束を破ったペナルティとして、ひとつ命令を聞いてもらうぞ」とニヤリ笑われてしまった。
ペナルティ……その言葉に一抹の不安を覚える。
コクリと唾を飲み込むと、意味ありげな笑みを浮かべる彼に「俺の膝を跨いで上に乗れ」と言われてしまった。
そんな気はしていたが、やっぱり、そっち系のペナルティなのだと、ヒヤヒヤしてしまう。
ドアの方を気にしてモジモジしていたら、私がなにを心配しているのか、彼に伝わったみたい。
「大丈夫だ。ノックが聞こえたら離れればいい。裸でもないし、上に乗っている姿を高山に見られても、別に恥ずかしくないだろう」
いえ、十分に恥ずかしいんですが……。
社内でイケナイことをしているという認識が、なによりも私の羞恥心を刺激するのに、彼はそんなふうに思わないらしい。
「早くしろ」と言われてドキドキしながら、命じられた姿勢をとる。
向かい合わせで膝を跨いで座ると、膝丈タイトスカートが太ももの真ん中までずり上がってしまうのが、また恥ずかしかった。