鬼常務の獲物は私!?
真っ赤な顔で慌てて拒否すると、彼はアハハと声を上げて笑い出した。
からかって楽しむなんて、ひどい……。
でも、疲れた顔より笑っている顔の方がずっといいから、まぁいっかと、彰さんと一緒に私も笑ってみた。
その時、ノックもせずに高山さんと比嘉さんが入ってきた。
すぐに笑いを消して「ノックくらいしろよ」と文句を言う彼に、高山さんはいつになく厳しい顔を向けた。
「抜き打ちチェックをすることに致しました。
常務室で淫らな行為は禁止だと、なんどもご注意申し上げておりますのに、常務は分かっておられないようですから」
チッと舌打ちした彰さんは、怒られてふてくされた子供みたいな態度で、高山さんから目を逸らして「分かっている」と返事をしていた。
「分かっているのなら、なぜ福原さんを膝に乗せているのですか」
「これは……冗談に決まっているだろう。この俺が社内でするような、節操のない男に見えるのか?」
「見えるので、ご忠告申し上げております」
「……」