鬼常務の獲物は私!?
もちろんすぐに彰さんに報告し、私からは返信もしていない。
断りのメールは彰さんから送ってもらい、その後に理事長先生にもキッチリご報告。
以降、連絡はなく、心配していた待ち伏せもされていないので、今度こそ諦めてくれたのだと思っている。
後継問題に関しては、内々的に次期社長は彰さんに決まったようなものだと、高山さが嬉しそうに教えてくれたし、全てが順風満帆で幸せ全開に思えた。
仕事だと言われたのでソファーから立ち上がり、ドアへと歩く。ドアノブを掴む前に、隣で見送ってくれる彼に笑顔を向けた。
「頑張って下さいね。夕食を作って家で待っていますから。なにかリクエストはありますか?」
「そうだな……春だし、今夜は桜色のレースがいい」
「へ……?」
桜色のレースって……一体どんな料理だろう。
桜餅なら作ったことはあるが、桜のレースはない。そもそも食べられるレースって、存在するのだろうか……。
首を右に左に傾げる私を見て彼はニヤリと笑い、軽く抱き寄せて耳もとで囁いた。
「この前、俺が買ってやったピンクのレースの下着をつけて待っていろという意味だ。
明日は休みだし、今夜は寝かさないからな」
「あ……」