Ri.Night Ⅴ ~Final~【全完結】
「お前には計画性ってモンはねぇのかよ!?」
「ある訳ないじゃん!あたしに計画性とかそんなのあると思ってんの!?」
こんな切羽詰った時でも喧嘩が絶えないあたしと優音。
けれど、これでもちゃんと闘ってたりする。
向かってくる攻撃を素早い動きで避け、必要な時のみ手足を繰り出す。
無駄な体力は使わない。
「うわっ!」
「馬鹿!ちゃんと前見ろ!」
「……あっぶなー。サンキュー!優!」
それが出来たのは、他の誰でも無い、隣に優音がいたから。
優音が隣にいるからあたしは何も考えずに突っ走れる。
背中を預けられるのは優音しかいない。
優音がいればどんな敵であろうと倒せる。
「……クッ!」
ビルを出てすぐ、前から迫ってきた男達の蹴りを避けた優音がバランスを崩した。
「優!!」
あたしは振り上げられた拳を右に踏み込んで避け、そのまま右へしゃがんで地面に右手をつく。
その反動を利用し、優音に迫っていた敵の背中を思いっきり蹴り上げた。
あたしが一人片付けた事によって優音に余裕が生まれ、迫ってきていたもう一人の男を片手で軽々と倒した優音。
けれど、その前方には次の男が迫ってきていた。
優音だけじゃない。
あたしの周りにもまだまだ沢山の敵がいる。
正直、ヤバい。
いくら優音がいると言っても所詮あたし達は二人。
体力の限界ってもんがある。
それに、下っ端を倒してもまだ幹部が残っている。
幹部全員を倒す体力なんて今のあたし達には残っていない。
絶体絶命。万事休す。
正直どうしたら良いのか分からない。
そう思った時だった。
「──やめろ」
耳に届いたのは、男の制止する声。