Ri.Night Ⅴ ~Final~【全完結】
「アンタを鳳凰妃としてお披露目する?冗談じゃない。鳳凰妃になるのは遥香さんだ」
「………」
「お披露目なんか絶対にさせない。その一心で俺はあの日、ゲームを決行した」
……ゲーム?
「それって……」
遥香さんが狙われたあの?
「そう。あのゲームには三つの目的があった。俺とチヒロが鳳皇に入り込む事、暴走を中止にする事。……そして、遥香さんを鳳皇へ入れる事」
遥香さんを鳳皇へ入れる事?
充くんの言葉でザワザワとざわめき始めた倉庫内。
鳳皇、獅鷹の人間は互いに顔を見合わせ、訝しげに表情を歪ませる。
「その三つを同時進行するには遥香さんを狙うのが最良の方法だった。
そこで思いついたのがあの“追いかけっこゲーム”だ」
「追いかけっこゲーム……」
それは、遥香さんを狙い、捕まえた者に賞金を贈与するという非道なゲームのこと。
「遥香さんを狙えば遥香さんは必ず桐谷さんに助けを求める。
それを確信していた俺は逆にそれを利用させて貰った。
場所は繁華街。
桐谷さんは遥香さんを避難させる為Tear Dropへ行くよう指示するだろう。そして、幹部を引き連れ、Tear Dropへと向かう」
「………」
「案の定、桐谷さんは遥香さんにそう指示し、Tear Dropへと向かった」
「……っ、じゃああのゲームは遥香さんを狙った訳じゃなくて十夜達をおびき寄せる為のものだったの!?」
「そうだ。俺達は遥香さんをどうこうするつもりはなかった。アレは鳳皇、獅鷹幹部をおびき寄せ、遥香さんを鳳皇に入れる為のゲーム」
ご名答、とでも言いたげにニッコリと笑った充くんが軽く拍手する。