Ri.Night Ⅴ ~Final~【全完結】
「………」
「あれは計算外だった。遥香さんが“D”に狙われてるとなれば絶対に鳳皇で匿う。そう思っていたのに、桐谷さんが下した決断は俺達の護衛のみだった」
「………」
「この計画で俺の一番の目的は遥香さんを鳳皇へ入れる事。それなのに……」
そこで一旦言葉を止め、悔しそうに下唇を噛み締めた充くん。
その表情を見て漠然と思った。
何故そんなに遥香さんを鳳皇へ入れる事にこだわるのだろうかと。
それに一体何の意味があるというの?
その疑問は充くんの次の言葉で解かれた。
「遥香さんが鳳皇に入らなければ意味が無い」
「……意味が、無い?」
「そう。俺の目的はアンタに二人の仲を見せ付ける事だからだ」
「……っ、二人の、仲を?」
思いもよらぬその言葉に、目が最大限に見開かれた。
だって、遥香さんを鳳皇に入れたい理由が“二人の仲を見せ付ける為”だったなんて、そんなの思いもしなかったから。
「遥香さんを鳳皇で匿い、桐谷さんとの関係をアンタに見せたかった。アンタには太刀打ち出来ない二人の絆を。見せつけてアンタを追い詰めたかった。だから何が何でも遥香さんを鳳皇に入れたかったんだ」