Ri.Night Ⅴ ~Final~【全完結】
「アンタがカレーを用意している間に智広にメールし、タイミングを見計らって遥香さんの話題を出す様伝えた」
「……っ、メールって……」
もしかして、あの時の……?
脳裏に浮かんだのは充くんにカレーを運んで貰う為リビングに来て貰った時の事。
そう言えばあの時、充くんは誰かにメールしていた。
あのメールの相手がチヒロ……?
確認する為チヒロへ目を向ければ、チヒロは目が合うなりニッとほくそ笑んだ。
それは、完全なる肯定の証。
「神様は俺達に味方してくれたんだよ。アンタを追い出す為に協力してくれた」
「………」
「一つだけ言わせて貰うけど、俺は別に嘘をついた訳じゃない。“真実”を言ったまでだ。俺はただアンタが出て行く“キッカケ”を作ったに過ぎない」
「………」
「アンタの気持ちさえしっかりしていればアンタは出て行かずに済んだ。───違うか?」
「………っ」
まるで、あたしの心情を探るかの様に細められた瞳。
真っ直ぐ過ぎるその瞳に、あたしは何も応える事が出来なかった。
充くんの言う通りだと思ったから。
充くんは嘘を言った訳じゃない。
ただ“真実“を言っただけ。
それを知りたいと言ったのは他の誰でもない“自分”だ。