Ri.Night Ⅴ ~Final~【全完結】
-客観的視点-
「マジかよ……。優音まであっちに……」
画面の中に突如映り込んだ優音を呆然と見つめる両幹部達。
その表情は完全に今の状況を把握出来ていなかった。
強すぎたのだ。
充の口から綴られた真実が余りにも衝撃すぎた。
いい様に踊らされていたという事実をみんな受け止めきれずにいた。
十夜に至っては拳を硬く握り締め、終始無言を貫いている。
その表情は真実が明かされる度変化し、戸惑いの色が浮かべられていた。
十夜を追い詰める数々の真実。
それは確実に十夜の心に大きなダメージを与えていて、それに加え、優音の登場。
動揺するなという方が無理な話だった。
『……テメェが黒幕だったのかよ』
たった今この場に現れた優音にも解ったのだろう。
充が“敵”だということが。
それほどまでに充は変わってしまっていた。
雰囲気、喋り方、憎悪に満ちた瞳。
それはどこからどう見ても別人だとしか言い様がなかった。
『そうだよ。全て“演技”だった。事を上手く運ぶ為のね』
『演技……?』
悔しそうに唇を噛み締める優音を見て、満足げに声を弾ませる充。
『テメェ……ッ!』
『五月蝿い。そこで大人しくしてろ』
充は噛み付こうとしてくる優音を一声で遮断し、再び凛音へと視線を戻した。
そんな充の姿を画面越しに見ていた幹部達。
幹部達は訝しげな表情で顔を見合わせる。
何故、工場跡に居た優音が鳳皇の倉庫に居るのか。
何故、凛音の元へ連れて行く必要があったのか。
言葉にならない疑問が幹部達の胸中でグルグルととぐろの様に渦巻いた。
その疑問は直ぐに解き明かされる事となる。
『“証人”、だからだよ』
──充の口から、直接。