Ri.Night Ⅴ ~Final~【全完結】

……今、なんて言った?

充くん、今、なんて言ったの?



「あぁ、アイツ等の声で聞こえなかった?じゃあもう一回言ってやるよ。

アイツを怪我させたのは鳳皇の傘下、“白狼”だ」



何の反応も見せないあたしを見て聞こえていないとでも思ったのだろうか。


それともただ追い討ちをかけたかっただけなのだろうか。


どちらかは定かではないけど、充くんは同じ事を二度あたしに言った。



二度も聞けば嫌でも理解する。


否、理解せざるを得なかった。



「充やめろっ!!」


「それ以上言うんじゃねぇ!!」



充くんの言った言葉が、必死に止めるその姿が“真実”だという事を告げているから。



「遊大の怪我が、鳳皇のせい……?」



馬鹿なあたしに理解出来るのは、ただそれだけだった。


頭の中で駆け巡るのは、鳳皇と白狼の関係。


そして、遊大が怪我した“あの日”の記憶。




「……遊大、本当なの?遊大は……っ、」



そこまで言って、やめた。


聞かなくても分かったから。


遊大の表情に表れていた。


遊大の悲痛な面持ちが、肯定を意味していた。
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