Ri.Night Ⅴ ~Final~【全完結】

全ては、あたしの為に。


あたしの為に遊大は自分の感情を押し殺してまで説得してくれた。


そして、応援してくれた。



“その気持ちぐらいは認めてやれ。例え叶わなくても、その気持ちはお前と共にここまで乗り越えてきた”



──あたし達の関係を知って、傷付いていた筈なのに。



“何かあったら俺に言え。いくらでも聞いてやる。だから……溜め込むな”



──自分の方が辛かった筈なのに。



“……お互いに”


“助け合おう……”



自分の気持ちよりも、あたしの気持ちを優先してくれた。



「……ぅ……っ、」



全部、全部、あたしの為に。




「アンタはアイツと鳳皇の関係を知っても平然と鳳皇に居られるのか?」


「……っ、ぁ…あたし……は、」


「アイツが見ている前で鳳皇メンバーと笑えるのか?」


「………」


「何も無かったフリ──」


「やめろっ!!」


「……っ!」



充くんの責め立てに言葉を失っていたその時。


倉庫内に響き渡ったのは凄まじい怒声。


声がした方へゆっくりと振り向けば、恐ろしい形相をした遊大が視界に映った。


「遊、大……」


乱れた前髪から覗く鋭い視線。


それは真っ直ぐに充くんへと向けられていて。


グッと強く下唇を噛み締める。



──遊大の視線が、何故か充くんにではなく自分に向けられているような気がした。

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