Ri.Night Ⅴ ~Final~【全完結】
充くんにだけ視線が向けられる理由。
それはただ此方を見ないだけなのか。
それとも、あたしを拒絶しているのか。
どちらかは分からないけれど、今のあたしにはもう悪い方にしか捉える事が出来なかった。
「何故止める?俺はアンタの代弁をしてやってるだけなのに」
「……っ、黙れ!お前に俺の気持ちが解る訳ねぇだろ!!」
「分かるよ。っていうか、俺は一般論を言ってるだけだけど」
平然とそう言って退ける充くんに遊大は傷まみれの顔を歪ませ、チッと忌々しげに一つ舌打ちを落とす。
かと思えば遊大の視線が此方へと移動してきて。
「凛音、アイツの言葉を鵜呑みにするな。俺が、今までお前に言った事は全て本心だ。無理なんかしてねぇ。……っお前が、鳳皇に居る事に不満なんかない」
真剣な瞳でそう言われた。
そして、あたしを真っ直ぐ見据えたまま続ける。
「それに、俺は元から鳳皇を恨んでなんかいなかった。鳳皇はアイツ等の、……傘下である白狼の親だっただけだ。
そもそも、あの喧嘩はチームは関係ないんだよ。俺と白狼に所属していた数人のしょうもないただの喧嘩だ」
「……ただの、喧嘩?」
チームは関係ない……?
「その証拠に、獅鷹と鳳皇は抗争しなかった。俺が鳳皇に乗り込もうとした貴兄を止めたんだよ。チームは関係ないからって」