Ri.Night Ⅴ ~Final~【全完結】


「……ククッ、アハハハハハ!」


「……っ」


な、なに?


突然狂った様に笑い始めた男。


俯き加減で笑っている男の表情は此処からじゃ見えないけれど、その姿は少し異様だと思った。


優音も同じ事を思っているのか、訝しげに顔を顰めている。



「──ホント馬鹿だよ、お前」



まるで可哀想なものでも見るかの様な哀れみを含んだ視線。


この状況で何故その表情なのか理解出来ない。



「……どういう、意味?」


男の言葉も表情も、何もかも意味ありげで気持ち悪かった。

その表情の意味が分からない。


「さぁな」


さぁな?


「けど、一つだけ教えてやるよ」


「………」


「お前はいずれ後悔する事になる」


「……こう、かい……?」


どういう、意味……?


なんで後悔?あたしが鳳皇に戻るとなんで後悔するの?



「……っ、待って!!何処行くつもり!?」


詳しい説明もしないまま徐に歩き出した男。


まるでもう此処には用は無いとでも言う様に立ち去ろうとした男に疑問が湧く。


経験上、敵地に足を踏み入れたら解放して貰えない。そう頭の中で思っていた。


なのにこの男は何も言わずに此処から去ろうとしている。


意味が分からない。


このままだとあたし達が鳳皇と獅鷹を呼ぶという事が分からないのだろうか。


いや、まさかそんな筈はない。
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