Ri.Night Ⅴ ~Final~【全完結】
「──それ以上凛音に近付くんじゃねぇ」
『……っ、』
優?
その声に振り向けば、視線の先には優音の姿。
下っ端達を倒すのに手間取ったのか、さっきよりも少しだけ服装が乱れていた。
心なしか呼吸も荒い。
『ゆう──』
安堵の溜め息を吐きながら優音を呼ぼうとしたその時。
「凛音っ……!」
前方から迫って来たのは人の気配。
……っ、しまっ……!!
心中でそう叫んだ時には既に遅く。
次の瞬間には胸元を思い切り突き飛ばされ、衝撃で身体が宙に浮いていた。
「……っ、」
どうする事も出来ないまま後方に倒れていく身体。
ドンッという衝撃音と共に、背中が硬いコンクリートへと叩き付けられる。
けれど、身体は完全に倒れた訳ではなかった。
背中が叩き付けられたのは地面ではなくビルの壁。
その証拠にあたしはまだ立っている。
辛うじて、だけど。
「……ヴッ、」
「凛音!!」
体勢を立て直そうと足を踏ん張った時、視界に映ったのは人の足。
それがシンの足だと気付いた時にはもう伸びてきた手に首を掴まれていて。
「っぅ」
次の瞬間には背中が壁へと再び叩きつけられていた。
コイツ……。