俺様黒王子とニセ恋!?契約
それを聞いて、金子さんが何をしようとしているのか、全てが私にも伝わって来た。


「これから直接取りに行く。それから、片桐から連絡があったら、会場の方で待機して欲しいと伝えてくれ」


橋本さんの返事を聞くと、金子さんは通話を終えた。
そして、私に携帯を突き返す。


「……と言うわけで、俺はこれから仙台に行ってくるよ」


そう一言言い残して、私にクルッと背中を向ける金子さんに、私も大きく一歩踏み出した。


「待ってください。私も行きます」

「ダメだ。無事に持ち帰って来れたとしても、何時になるかわからない。明日も夜通しの設営準備になるんだ。君はちゃんと帰って明日に備えろ」


それでも私は頑として頷かずに、金子さんをまっすぐ見上げた。


「車で行くんですよね。金子さんだって疲れてるのに、夜中一人で長距離運転は危険です」


私の指摘が間違っていないせいか、金子さんもわずかに息をのんだ。


「私も運転交代出来ますから。連れて行ってください」


強い口調でそう言うと、金子さんは一度大きく目を見開いた後で、しっかりと頷いた。


「……よし。来い、四宮さん」

「はいっ!」


一度しっかり顔を見合わせて、私たちは急いでオフィスビルを飛び出した。
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