政略結婚から助けてくれたのは御曹司様



なんだか歯切れが悪い
もういいと言いながらも
志津香の顔はまだ真っ赤だ


……あれ?
もしやと思い
志津香の耳元で、囁く



「二人で泊まりで旅行とか?」



そう聞くと、うっ…と漏れる声に
おれの口元は緩んだ



そして志津香を抱きしめて



「なら行こう。志津香がやりたい事、ぜーんぶやろう」



ようやく覆っていた手を離した志津香
けどまだ恥ずかしいようで
俺の胸に顔を埋めてきた



「可愛い」


思わず出てしまった言葉
けど嘘ではない





「実は俺もやりたいことあるんだ」



少し経ってから志津香に伝えた


『やりましょう』


何も聞く前に言う志津香
俺は口元が緩みっぱなしだ



「志津香と一緒に風呂に入りたい」



やっと落ち着いただろう志津香の顔は
また真っ赤になり、俺の胸にまた収まった


はははっ、と笑いながら
俺は志津香の頭を撫ぜた
< 101 / 136 >

この作品をシェア

pagetop