政略結婚から助けてくれたのは御曹司様



「ありがとう、そういえば志津香はどう?あなた好みになってきた?」



……っ、
母は何を言っているんだ
父好みって……なに、



「ああ、まだまだ実和子には敵わないが、かわいいよ。実和子に似て肌もきめ細かく、肌触りもいい」


そう言い終わった後に
リップ音が聞こえてきた


嬉しそうな母の笑い声と
あなたと取引してよかった…と


「やっぱりあなたが一番相性がいいわ」


そう言って母と父は書斎を出て行った


全てがわかった
母は公認の浮気と私を取引したんだ
父が私を自由に出来る代わりに
母はお金と自由を与えたんだ


昔、母が両親に売られたと言っていたが
私も母に売られた


母は知っていた
いや、母が私を差し出したんだ


そのことにショックを覚えた
私は母に何かしたたろうか
母の望むように学園に入り
いい娘を演じ、ソツなく熟したつもり

何がいけなかったのか……



本棚の扉が開いた


「志津香、きなさい」


父が戻ってきたことも気づかなかった
父に言われても
私は立てないでいた


それが気に入らなかったのか
父は珍しく乱暴に私の腕を掴み
無理やり歩かせた


父に投げつけられた場所はベット
今しがた母と繋がったはずなのに
これから父が何をしようとしているか
嫌でもわかってしまう
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