政略結婚から助けてくれたのは御曹司様
旅行から帰ってきた母は
上機嫌で私の前に現れ、お土産をくれた
母は何も変わらなく
普通に接してくる……悪魔だ
父は相変わらず忙しそうだ
いや、更に忙しいようだ
ここ最近、父に呼ばれていない
こんな平和でいいのだろうかと不安になる
母は父がいない事など気にしていない
相変わらず赤い口紅を付け
きつい香水をプンプンさせて出かけていく
「志津香に紹介したい人がいるって言ったの覚えている?」
一緒にランチを楽しんでいた志摩子さんが嬉しそうに話しだす
『ええ、』
「志津香に会うのを楽しみにしてるの。堂本ホールディングスの御曹司、堂本陽介さん、27歳よ。」
10歳も年上か……
なんだかおじさんに感じる
「とーってもイケメンなのよ?背も高くてねー、足もスラーっと長いの」
志摩子さんは嬉しそうに話す
私はただ相槌を打つだけ
相手なんて誰でもいい
あの家から離れる事ができるなら…
私が政略結婚する事で
少しでも志摩子さんや
祖父に恩返しができるなら尚いい
志摩子さんに送ってもらい
私は家に帰った
今日も父がいない事に安堵をし
母もいるのかいないのか……
どうせ、また男と会ってるんだろう
そう思ったら、また気持ち悪くなる