政略結婚から助けてくれたのは御曹司様
それからの日々は恐ろしいくらい平和で
父と会わない日々が
こんなにも楽なのかと思った
身体の痛さも感じず
穏やかな日々だ
それを邪魔するものはない
あるとしたら、それは母だ
「ちょっと、聞いてるの?いつになったら帰ってくるのよっ!?」
母は電話越しに怒鳴っていた
相手は父だろう
母が父に帰ってこい?
端から見たら
父が忙しくてなかなか帰ってこないのを
母が寂しく思い
一目でも会いたいから帰ってきて、
とでも見えるんだろうか
私の見解だと、
母はお金がないんだろう
父から貰おうとしたんたろうか
なかなか家に帰ってこないから
誘惑さえできないって訳だ
お金がないと、不倫相手ともどこにもいけないんだろう
結局、母ではなく母が持っているお金の方に興味があるんだろう
母の事を見ぬふりをし
私は穏やかな日々を送った
そして、気がつけば
総会の日になった
1ヶ月以上も父と顔を合わさなかったのは初めてで、もしかしたら二度と会わないくて済むんじゃないか、とすら思えた
……が、それはやはり無理があり
総会の支度をしていたとき
父が夜に戻るという事がわかった
また地獄が始まるのかと気持ちが下がる
ため息をつくも、総会の支度は勝手に進んでいく