政略結婚から助けてくれたのは御曹司様
「申し訳有りません、堂本さん。城ヶ崎さんが赤城志津香さんを探していましたので、失礼します」
そう言って私を引き寄せてくれた
陽介さんは、果穂ちゃんと私を呼んでいたか、私は振り返りもせず
彼に肩を抱かれたままホールへ移動した
ホッとした途端なんだか疲れた
『あ、あの、ありがとうございます』
お礼を言って離れようとしたが
彼の腕は緩む事はなく
大丈夫ですよ、と笑ってくれ
部屋へと案内してくれた
そこは、貸切スペースで
応接セットのようなモノが置かれてらいた
「座っていて、志摩子さんを呼んでくる」
彼はそう言って行ってしまった
志摩子さんの知り合いなんだろうか
もし彼に助けてもらわなかったら……
そう考えると、鳥肌が立つ
後でちゃんとお礼を言わなくては、
そう思っていたら
勢いよくドアが開いた
「志津香っ、大丈夫?」
入ってきたのは志摩子さんだ
『ええ、大丈夫です。助けていただいたから……』
彼に改めてお礼を、と思ったが
彼は部屋にはいなかった
そして、戻ってくる事はなかった
志摩子さんに陽介さんとなにがあったのかを聞かれ、私なりに当たり障りのないように答え、陽介さんとは無理ですと伝えると、すぐ納得してくれた