政略結婚から助けてくれたのは御曹司様


「もう一つの縁談は、まだ起業して若い……が、将来が楽しみな若者だ」

「会社の名前は……なんて言ったかな?まぁ親は昔から知ってるから問題はない、名前は神谷斗真と言ったかな」



その名前に私は祖父を見る
まさかここで斗真さんの名前が出てくるとは思わなかった

そして、斗真さんが縁談を持ちかけてきたことにも驚きだ


「斗真くんは確か……レストランやってたな。全国に店を持ちリーズナブルな店から高級レストランまで。何度か店に行ったことがあるが、なかなかのセンスだったよ、なぁ健彦くん」


「そうですね、あれだけのモノなら、どこに出しても問題ないでしょう」


二人の会話を聞きながら
志摩子さんも頷いていた


斗真さんのことが知れた
それだけが嬉しい……けど

なぜ、それが今なのか……



斗真さんを選びたい、
斗真さんと……



けど、私に求められているのは
それじゃないのはわかっている


「志津香、どうする?」


祖父の問いに、泣きそうになった
泣かないために、唇を噛む


少しの間、目を閉じ
そして、私は決断をした




『堂本陽介さんとの縁談を進めてください』



それで、赤城が守れるなら……



そういうと、父も母もホッとしていた
娘の将来より、そっちが大事なんだろう

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