政略結婚から助けてくれたのは御曹司様
祖父は一つため息をつき
私と父に、座りなさいと言ってきた
私たちが席に座ると祖父はまた話し出した
「眞太郎、今住んでいる家を手放せ。従業員はココと、志摩子の所で働かせよう」
「眞太郎と、実和子さんはこっちで用意した家に住んでもらう。お前ら二人で生活をしていけ、当面の贅沢はするな」
祖父の言葉に両親はただ「はい」と
従うだけだった
祖父が秘書さんを呼び
両親を連れて行かせた
当分、両親には会えないだろう
けど、私はホッとしていた
部屋には祖父と志摩子さん、健彦さん
違和感がないわけではない
そして、まだ続きがあると思った
「志津香、お前は真面目な子だ。赤城のため、というより……赤城の従業員のためだろう?何千もの従業員が路頭に迷うからな……」
祖父は私の決断をよく理解してくれていた
それが嬉しくて、唇を噛む
泣いたらダメ……泣いたらダメだ
「堂本のボンクラの嫁になる覚悟はあるのか?よくわからない名前を呼ばれるんだろう?」
まさか祖父が知っているなんて思いもよらなかったが、私は頷いた
『……赤城を……守りたい、から』
その言葉に、祖父はため息をついた
「志津香、しばらく健彦くんの所で世話になりなさい」
それだけ言って、祖父は部屋から出て行った