政略結婚から助けてくれたのは御曹司様
始まりは1年前くらいだ
私が16歳になって、少ししてから
初めて父に呼ばれて書斎に入った
初めて入った父の書斎は
私には全てが輝いて見えた
ワクワクしていた
この後、何が起きるかも知らずに。
「志津香はもう16歳だ、結婚もできる年齢になった」
父の言葉に私は黙ってしまう
もしかして、早々に
政略結婚をさせられるんじゃないか、と
小さい頃から父や母に
会社のため、赤城のために
私はより良い人と結婚
そう言い聞かせられていた
けど、父の次の言葉は違った
「だからと言って、今すぐじゃない。志津香にだって、やりたいことがあるだろうし、私達も志津香を嫁に出すのは、やはり寂しい気持ちになる」
できれば、高校を卒業するまでは……
父の言葉に私は頷いた
私も高校はこの家から通いたいし
まだ離れたくないという気持ちもあった
「志津香はお付き合いしている人はいるのかい?」
父の言葉に驚くが
『いいえ』
それ以外の言葉はない
男と会う機会すらない
女子校で教師も女
男といえば、専属の庭師くらいだ
「結婚する前に、男について知らないとダメだな、だからと言って誰でもいいわけではない」
そう言って、父は私の隣へと座る
父が何を言っているのか
私にはわからなかった