政略結婚から助けてくれたのは御曹司様
彼が降りたのがわかった
諦めていた気持ちと
ほんの少しの期待
……んっ
だめ、泣いたらだめ
泣いても、意味がない
大丈夫、
赤城がこれで助かるんだから…
唇を噛み締め
泣かないように耐える
15階から21階まで
数秒で着くはずが、
何十分もかかってるみたい
ポーン
やっと扉が開き、
陽介が用意してくれた部屋へ向かう
陽介が用意してくれた部屋から
眺める都会の夜景が涙で滲む
はぁー…
お風呂でも入って忘れよう
テーブルには冷やしてあるシャンパンと
シャンパングラス
未成年だって、
そう思っていたら
備え付けの電話が鳴る
もしかしたら陽介かと思い
電話の受話器を取る
『はい、』
「フロントでございます、赤城志津香様に伝言をお預かりしています」
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『…、ありがとうございます』
受話器を置きシャワールームへ向かい
アクセサリーを取り
ドレスを脱ぎ、下着を脱ぎ捨て
シャワーを浴びた
『……うっ…、うっ……』
シャワーと一緒に
私の涙も流してくれる
もし、今
陽介が帰ってきても
シャワーを浴びているから
泣いてるなんて、わからないだろう
「約束は忘れていないから」
誰が伝言を残してくれたのかわからない
けど、きっと斗真さんだ
これも……私の為の嘘かもしれない
けど、それでもいい
お願いだから、
無茶はしないでほしい
そう願うだけだ…、