政略結婚から助けてくれたのは御曹司様



「…ほ、……か、…ほ」



誰かの声と
身体の振動に
眠りから覚めた



『ん……、よう、すけ?』



お風呂から上がった私は
未成年にも関わらず
テーブルにあったシャンパンを口にした

斗真さんの伝言、
そして変わらない陽介との暮らし
赤城のことや
両親のこと…、


何も考えたくなくて
初めてお酒を口にした


覚えてるのは
シャンパンが半分くらいだったのと
ソファで飲んでいたこと




荒々しい息遣い
重たい瞼を開けば
陽介が覆いかぶさり、腰を動かしていた


『やっ……、陽介っ』


陽介の胸を押してもビクともしない
お酒が原因なのか自分の身体に力が入らないことに気がついた


まさか寝ている間に
こんなことが起きているなんて…



『陽介っ、おねが…い、やめてっ』


陽介も酔っているんだろうか
全く私の声が耳に届いてない


私の目を見ているにも関わらず
陽介から発せられている言葉に寒気がする



『陽介、…私は、志津香…、果穂じゃない……、お願い、やめてっ』



陽介は動きながら
ずっと「果穂」と私に向けてくる



あー、もう何を言っても無理だ
悲しすぎる…
もういい、早く終わって…


そう思っていても
涙が出てくる



その涙を陽介は拭い



「愛してるよ、果穂」



そう耳元で囁いた
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