政略結婚から助けてくれたのは御曹司様


久しぶりに会う祖父は
いつも変わらない
穏やかな笑顔で迎えてくれた



「陽介くん、志摩子から志津香は卒業式まで休学届が出たと聞いているが?」



「はい、志津香は優秀で単位は既にクリアしています。卒業後は僕のサポートだけを考えて欲しく、今は色々なことを勉強させてます」


陽介は笑顔で祖父の問いに答えていた
私は何も言わない
下手に言って、婚約解消にでもなれば
赤城が守れない
今までのことが水の泡だ


祖父はそうか、と私の方を見る
祖父の目は明らかに疑いの目だ



『…お、お祖父様、父や母は…』



そう言いかけて、言葉を止めた
祖父に聞くのは、違うんじゃないかと。



「ああ、あいつらは節制した生活を送っておる。会いたいか?」



祖父の言葉に首を横に振る
会いたくない、
会いたいわけない…



その時、陽介の携帯が鳴った
失礼、そう言って、陽介は部屋から出た




陽介が部屋から出たのを確認すると
祖父は私に向かって手招きをした


祖父に連れられ、部屋から庭へと出た
陽介には聞かれたくない話なんだろう



少し歩いて、祖父が振り返った




「多様無言だ」



そう言って、祖父は話し始めた
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