政略結婚から助けてくれたのは御曹司様
バタン、と書斎のドアが閉じた
そして、ガチャリと…
鍵をかけられた
「僕の書斎は初めてだね?一人で暮らしていた時も、誰も入れたことがないんだ…、けどもうやめた、果穂は僕のものだから…、僕の果穂だから」
部屋中、その「果穂」のポスターやらフィギュアなどで埋め尽くされている
綺麗にDVDやCD、本が綺麗に2冊ずつ…
初めて見る「果穂」は
私に似てるとは思えなかった
何処が似ているのか?と問いたくなる
壁に貼られているポスターを見る
髪の毛は青に近い黒色で、もちろん瞳の色は同じだ、
長さも肩くらいで大きめのピンクのリボン
制服なんだろう、緑のギンガムチェック柄のスカートに、白メインで同じ緑のラインのブレザー
私の地毛は黒ではないが青ではない
ブラウンがかった髪と瞳
切ることが面倒と思いながらも気に入っていたロングヘア
好む色は緑ではなく紫だ
「果穂」
そう呼ぶ陽介を見れば
手に何かを持っていた
「着替えて」
その言葉に固まった
まさか、まさか…
私に「果穂」の姿になれと?
そう、この男は
果穂に包まれている自分の部屋で
自分の果穂を楽しもうとしている
『…やっ、ムリっ』
久しぶりに拒否をした
その瞬間、陽介の穏やかだった顔が
みるみる強張っていった