政略結婚から助けてくれたのは御曹司様



父が私を求めるようになって1年
父は私が妊娠するのを心配し
私に必ず薬を飲ませる


「ビタミン剤だよ」



そう言っているけど
私はわかっていた



母も、お手伝いさんも知らない
いや、知られたくない
こんな事、誰にも知られたくない


ずっと耐えるだけだ
ほんの数時間、耐えるだけだ




『今年の総会、出席してもいいですか?』


毎年「必要ない」と言われ続けてきた
けど、今年は出席したい


もう、こんな地獄から脱出したい




「……志津香も来年18歳か、そうだな。今年は楽しむ程度で参加しなさい」



楽しむ程度、
相手は見つけず、ってことだ


それでも誰かの目にとまれば
私としてはかなりありがたい



再三、相応しい相手と言われている
両親は私の事を最大に利用するだけだ


両親とは違い
赤城財閥のトップ
私の祖父である赤城勇次郎

小さい頃から、両親とは違い
「きちんと世間を見ろ、金が全てではない。あいつらみたいになるな」


会うたびに、言われてきた
祖父が言う、あいつら
それは私の両親、祖父から見たら
自分の息子と息子の嫁だ

金に目をくらみ、金銭感覚が麻痺し
見たからに豪遊三昧だ


祖父が口を酸っぱく言ってくれたおかげで金銭感覚は麻痺せずに済んだ
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