政略結婚から助けてくれたのは御曹司様


宮武…麻耶?
知らない名前だったが
宮武っという苗字に違和感を覚えた


どこかで聞いたような…



そう思っていたら
ざわついたギャラリーの中から
ヒソヒソと声が聞こえた



「宮武って、もしかして?」
「あの、宮武建設の?」


その声に私は思い出した



宮武建設、
日本を拠点とし、海外に幾つもの支社を置き、世界で活躍する建設会社

ビルから道路や橋、
色々な工場建設にも力を入れている企業
もちろん、陽介の会社も同じ企業

いわばライバル会社だ
その娘が小さい子を抱えて
挙式最中に乱入してくる…となれば

明らかにこの小さい子は陽介の子供だ



「どういうことだ、陽介」


黙っていた陽介の父
だが、答えたのは陽介ではなく
その、麻耶という女だった



「おじ様…、私…どうしても納得できません!一方的に別れを切り出され…しかも陽介さん本人じゃなく秘書さんからなんて…」


今にも泣きそうな彼女は感じだ
これが演技なら大女優だ


「……麻耶ちゃん?その子は?」


陽介の母が彼女が抱きかかえている
小さな子供を指している



「…私と…陽介の子です。…先月、産みました…」



その言葉に陽介本人、陽介の両親も驚いている



修羅場…という言葉が正しいのかわからない
花嫁ならここで泣き叫んだり
新郎である陽介を問い詰めたりするだろう
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