政略結婚から助けてくれたのは御曹司様
『……もしかして…、知って、るの?』
志津香は俯いたまま聞いてきた
どうやって答えたらいい?
志津香を傷つけないように…
遠回しに言う?
それともハッキリ言うか?
どう答えるか迷ったが
志津香に言われた言葉を思い出し
俺は正直に伝えた
「……知ってる。けど知ったからといって志津香に対する思いは変わらない」
本当にそう思っている
それに志津香が好んで父親を受け入れていたなんて思わない
抱きしめたりキスしたりするだけで
顔を真っ赤にして、恥ずかしそうにしている姿を何度も見ている
全く男慣れをしていない
そんな事考えたら
俺はどうなんだ?と自負してしまう
言葉悪く言えば
取っ替え引っ替えだ
そっちのほうが明らかに不純だ
こんな事、志津香に知られたら
嫌われてしまうかもしれない…
「俺は今、こうして志津香と一緒に居ることが何よりも幸せ。手離したくない。俺の幸せを邪魔するものは排除する……、て偉そうだな、俺」
俺の力なんてたかが知れている
自分で言って笑ってしまう
そんな俺をじーっと見てくる志津香
ん?と思い、志津香を見れば
また顔を赤くして何か言いたそうだ
「…どうした?いいぞ、好きな事言って。あ、けど俺から離れたいとかは無理だからな」
そう言うと首を横に振る志津香