正義の味方に愛された魔女2
「菜摘、母さんってどんな人に見える?」
「……隼人さんと雰囲気が似てる。
明るくて話しやすい人で良かった……」
「そっか…。ちゃんと話せたんなら良かったな…」
隼人は菜摘さんの隣に座って、テーブルの上に置いていた彼女の手を握って自分の膝の上に乗せた。
はい、証明のお時間ですね?
「菜摘……今、母さんと話したこと、これから俺が話してやるよ」
「え?……隼人さん何言って…『証明、する!』」
隼人は私と菜摘さんが会った時から自分が来るまでの一時間半弱の会話を、
その時の彼女の気持ちを交えながら繰り返した。
菜摘さんは、初めは呆れていたけれど、その内だんだん青くなったり赤くなったりしながら、最後まで聞き終えた。
今、私の目の前で放心状態になって座っている。
「……信じてくれた?」
「……だって、そんなことって……」
「あるんだよ!」
「あるのよ!」
「お母さんまで……。じゃあお母さんはそういう…能力?を生まれつき持った隼人さんを育てた、ということですか?
そんな、そんなこと。
心を相手にいつも読まれて一緒にいるなんて、私なら無理。
普通のお母さんが…………無理です」
「無理じゃないから一緒に暮らせたのよね」
「俺のこれは、母さんの遺伝なんだよ」
「………あー!そうか!やだ、騙されるところだったわ。二人してグルでしょ?
そう…盗聴。盗聴器。
お母さん、盗聴器を持っていますよね?
隼人さんはずっとお母さんと私の会話を聞いていた…」
なんですとぅおー?!
まぁ、グルはグルだけどさ、証明しないと信じないって言うからしゃしゃり出てきた訳で…。
ここまでやってもまだ信じることができないって…。
「盗聴器なんてそんなの持ってないよ?
いいわ、ここで脱いでみせる。
彼氏は50歳には見えないって言ってくれるけどアバタもエクボだから、
オバサンの体なんか人様に晒せるシロモノじゃないけどね」
私はVネックのセーターの裾に手をかけた。
大丈夫、中にTシャツ着てるからね。
ちょっと襟ぐり広くて見えそうなヤツだけど。
「い、いいです。脱がなくてもいいですよ」
おっ………やっぱり信じることにした?
「バッグの中身を見せていただければ…」
はぁ?
ダメだ。もうダメだ……。
キレるな!キレちゃダメよ、私!
「いい加減にしてくれよ!!」
隼人がキレた……。