放課後、キミとふたりきり。
夏休みが終わり、両親が離婚して母とふたりの生活になっても、それは変わらなかった。
仕事で忙しい母に代わり家事を引き受け、母に感謝されることで安心する。
自分がお荷物ではないと、役目をもらうことで思えるようになった。
何よりこんな鈍くさいわたしでも、母を喜ばせることができるのだと思うと、いままで感じたことのない誇らしさがあったのだ。
学校でも、誰かに喜んでもらえることなら引き受けた。
わたしが友だちを笑顔にしてあげられることが嬉しかった。
けれど、矢野くんはムリだ。
わたしでは、彼を笑顔にはしてあげられない。
それを痛感してしまった。