放課後、キミとふたりきり。
やっと言えた、と嬉しそうに呟いた彼。
はじめて向けられた角も棘もない澄み切った笑顔を直視して、何かの糸が切れたように膝がかくんと折れた。
「うわっ! 沢井!?」
慌てて矢野くんが支えてくれたけど、そのままへなへなと座りこんでしまう。
視界いっぱいに、細かな星がチカチカと光り泳いでいる。
いったい何が起こったんだろう。
いま矢野くんは、何を言ったんだろう。
突然神様からの祝福が空から降ってきたような、そんな心地に一度目をつむる。
落ち着け。
息を吸って、吐いて。
どくどくと、いつもよりだいぶ早い胸の鼓動を聴きながら、もう大丈夫かなとまぶたを開けば、目の前に矢野くんの顔があって息を飲んだ。
「沢井? 大丈夫か?」
「だ……だい、じょうぶ」
「……もしかして、びっくりした?」
「びっくりした……」
「はは。俺も」