半分のキモチ
根本的には何も変わらない。
今の俺には何かを変える力なんてない。
だから、こうして明日に繋がるような約束をすることしか出来ない。


りさと夕飯を食べて、りさがずっと見たがっていた映画のナイトショーを見て、そして海に行く約束をして日付が変わる前に別れた。


そして当日。
有り得ないくらいの暑さ。

The・夏!
Let's海!


「絶対に焼けちゃうよ!」

「日焼け止め持って来たんだろう?」

「持って来たけど、紫外線をナメちゃダメだよ」

「じゃあ、海はやめるか?」

「やめないよ!行くよ!行く!」


だろうな。
海に行くのを楽しみにしていたのは、りさの荷物を見れば分かる。


「そんなデカイ荷物で何持って来たんだよ」


そう言ってりさの大きなかばんを持った。

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