君が好きになるまで、好きでいていいですか?

「あれ、珍しいですね女性連れなんて。どうぞ、カウンター?シートも空いてるけど」


そう言ったマスターらしい40代くらいの少し顎髭が生えかけた男性と、あと20代だろう若いバーテンダー

その二人がいるカウンターの前に腰をかけた後藤、その隣に万由も座る様に椅子をポンポンと促した


「由さんはまだ仕事ですか?」

マスターらしき人が後藤に訪ねた

ゆうさん…………?

「いつも一緒じゃないですよ。」

そう言って「いつものジンで」と、お酒を頼む

「……………」

こうゆう所は初めてで、何をどうしたらいいか分からない……………

でも、後藤のお酒と一緒にコースターの上にカクテルグラスにオレンジ色の飲み物が置かれた

「これ………オレンジジュースですか?」

カウンターの前にいる若い方のバーテンダーに聞いた


「あれ? もしかして、未成年?」 

「ちっ、違いますっ」


一口飲んでみると確かにお酒なんだけど、飲みやすく酸味と甘味が口に拡がる


「あ、美味しい」

そう言って顔を上げると、高い座高から後藤に笑顔で見下げられた

「飲みやすいお酒だけど、飲み過ぎると酔うから気をつけてね」

「…………はい」

ズルいなぁ………

狭いアンティークなこの雰囲気に溶け込む様にお酒を飲む後藤


ラーメン食べたいなんて、色気もない事を言う私が、こんなとこでどうしたらいいのか解んないじゃない……

始めに行こうとした居酒屋だって、きっと私に合わせてくれたんだろう


「普段はこうゆう所にきてるんですか?」
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