君が好きになるまで、好きでいていいですか?

カウンター内にいる二人と後藤とのちょっとしたやり取りで、後藤が常連なのが分かる

「ここは遅くまでやってるから、残業帰りによくね。」

さすがお酒の強い人は、平日ちょっと寄る程度でも度数の強いお酒を飲んじゃえるんだろうなぁ


「佳樹さんの彼女さん? こんな早い時間に二人で来たって事は、デート中ですか?」

若いバーテンダーが聞いてきた


デートって、デートなんだろうか…………

「そ、でもまだ誘惑中の返事待ち」


「えっ、佳樹さんがですか?!」

………普通そう思うよね


「…………っ」



「今度は結構真剣だって、由さん言ってましたよ」

…………今度は?


「翔さん、そうゆう誤解される言い方しないでください…………」

マスターはショウさんって言うんだ…………



「なんでですか?」

「ん?」

カクテルを飲み干してコースターにグラスを戻しながら徐に聞いた


「なんで私なんですか?前にも聞きましたけど………」

やっぱり分からない。告白される前に喋った記憶がないし


ずば抜けて美人でもないし、スタイルだって歩美さんの方がいいし、決して社交的な方でもない。

「後藤さんには、綺麗でスタイルがいい人が周りにいっぱいいるじゃないですか」

きっとここにも、他に連れてきた人がいるだろう

「どうしてだろうね。万由より美人だったり、スタイルが良かったりする女の子は、
沢村万由じゃないからかな」


「えっ…………?」


顔をあげる万由に後藤が笑顔を返すと、一瞬で耳まで赤くなる
< 172 / 333 >

この作品をシェア

pagetop