君が好きになるまで、好きでいていいですか?


「話ってその事ですか? だったら先輩には関係のないことですから………」


そう言って帰ろうと、腕時計の時間に目を向けた


浅野が、すかさず後藤の視線にある腕時計を手で覆った


「いや、違う………相談事はそうじゃなくてなぁ」


少し言いにくそうに、後藤の先にいる薫をチラリと見た

「?」

「どうせすぐ分かる事か………」と息をつき、後藤を見直した

「今度、一花の家に挨拶にいく」


「それはこの前聞きましたけど………」

改まって言う浅野に、首を傾げる

「前に付き合ってた事も一花が先に親に言ってあるんだけどな………」


「ああ、まぁ………いろいろ事情があった訳だし、今はちゃんとしていれば別に……」


お互いバツイチとはいっても、もう大した大人だ。いくら厳しい一花の親だってさすがに反対はしないだろ………?


「そうなんだ、電話ではとにかく挨拶に来いとは言われたんだがな……………」


「?」


いつになく歯切れの悪い浅野




「また順番が逆になってしまって………なぁ」



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