君が好きになるまで、好きでいていいですか?
「そうそう、その頃丁度万由ちゃんらしくないミスが続いてて、ちょっと相談を受けてた時だったから………」
「…………」
「誰かさんのせいだとは思ったけど、話の途中での電話でなぁ…………」
言葉を含みながらこちらを覗き込まれたが、
振られた話をシャットアウトするように、目を叛け、ジントニックに口をつけた
そんな後藤の態度に目を細める浅野
「ただのお前の焼きもちだろ?どうせ」
「…………何も知らない癖にいい加減なこと言わないでください」
この人が関わるとろくな事がない
「変わってないなぁお前は、前もそうだったよな一花の時も………」
「……………っ」
「あの時もそうやって逃げてただろ?
一花はまだ俺よりお前とやり直したがってたのに、わかってて目を叛けてカッコ付けてたよなぁ…………」
「関係ないだろ、何が言いたいんです」
挑発されているのは分かっている。
それがこの人のやり方だ………
「別に? だだ可哀想な奴だと思って……」
「はぁっ?! 大体、もとはあんたが一花に手を出したからああなったんだろ?」
喧嘩も、一花の家出も、別れだって………それに流産だってっ………
「ははっ、全部俺のせいかよ………」
仰け反って失笑する浅野
「まぁ、結果的には今俺が勝った訳だけどな」
「………っ!」
馬鹿にしたその言い方に腹がたった
目の前にあるジントニックを一気にのどに流し込み、カウンターに打ち付けるように置いた
その行動に、隣に座る薫の肩がビクッと上がる
「あんたはいつだってそうだ。
周りの事なんかお構い無しで動き回る………
どれだけ迷惑してる人がいるか、考えた事があるのか?」
「お前に言われたくないな。周りのばかり気にして自分で勝手に抱え込んでいい人にでもなってるつもりか? おめでたい奴だよな」
お互い顔を見合わすがその温度差が違う