花盗人も罪になる
彼と別れて何かが吹っ切れたのか、いつもはあまり自分のことを話さなかった圭が、こんなに素直に自分の気持ちを語ったのを、紫恵は初めて見たような気がした。
「付き合い始めて少し経った頃に、いつか独立して一緒にデザイン事務所開こうって約束したんだけどな……。そんな約束、玲音は忘れちゃったみたい」
幸せだった頃の彼との約束を、圭は寂しそうに笑いながら話した。
「ちょっとごめん……」
春菜は突然バッグからスマホを取り出して、玄関の外に出て行った。
「電話かな?」
「さぁ……?」
それから1時間半ほどが経った頃、春菜のスマホの着信音が鳴った。
「ちょっとごめんね」
そう言って春菜はまた玄関の外に出た。
「彼氏からかな?」
「そうかもね」
「食器下げてコーヒーでも淹れようか」
紫恵と圭がテーブルを片付けて、綾乃はコーヒーメーカーをセットした。
コーヒーの香りが部屋いっぱいに漂う頃、玄関のドアが開く音がした。
「春菜戻ってきたね」
「電話終わったのかな」
リビングのドアが開いた。
そこには春菜ともう一人の姿。
テーブルを拭いていた圭が顔を上げて、大きく目を見開いた。
「えっ……? なんで……?」
綾乃と一緒にカップに注いだコーヒーを運んでいた紫恵も、春菜の後ろにいる人の姿に驚いて目を丸くした。
「春菜……お客さん連れてきたの……?」
綾乃は春菜が突然なんの断りもなく誰かを連れてきたことに驚いている。
圭はテーブルの上でギュッと手を握りしめた。
「付き合い始めて少し経った頃に、いつか独立して一緒にデザイン事務所開こうって約束したんだけどな……。そんな約束、玲音は忘れちゃったみたい」
幸せだった頃の彼との約束を、圭は寂しそうに笑いながら話した。
「ちょっとごめん……」
春菜は突然バッグからスマホを取り出して、玄関の外に出て行った。
「電話かな?」
「さぁ……?」
それから1時間半ほどが経った頃、春菜のスマホの着信音が鳴った。
「ちょっとごめんね」
そう言って春菜はまた玄関の外に出た。
「彼氏からかな?」
「そうかもね」
「食器下げてコーヒーでも淹れようか」
紫恵と圭がテーブルを片付けて、綾乃はコーヒーメーカーをセットした。
コーヒーの香りが部屋いっぱいに漂う頃、玄関のドアが開く音がした。
「春菜戻ってきたね」
「電話終わったのかな」
リビングのドアが開いた。
そこには春菜ともう一人の姿。
テーブルを拭いていた圭が顔を上げて、大きく目を見開いた。
「えっ……? なんで……?」
綾乃と一緒にカップに注いだコーヒーを運んでいた紫恵も、春菜の後ろにいる人の姿に驚いて目を丸くした。
「春菜……お客さん連れてきたの……?」
綾乃は春菜が突然なんの断りもなく誰かを連れてきたことに驚いている。
圭はテーブルの上でギュッと手を握りしめた。