好きだけど、近づかないでくださいっ!
本当ならわーとかえーとか叫びたいところをなんとか抑えて部長に問う。

いきなり課長補佐なんて言われてもそんなの無理に決まってる。


「まあ課長補佐と言ってもそんな大それたものじゃなくて椎野くんの助手みたいなものかな。書類作ったり、管理したり。事務処理となんら変わらないよ」


課長が若いからか、うちの部長は還暦間近。

貫禄があればまだ部長らしく感じるもののどこかのほほんとしていてなんでもはいはいと引き受ける。


おかげで繁忙期なんて帰りは終電ギリギリ。なんでもかんでもはいはいと引き受ける部長。

私たちは影で『はいはいおじさん』と呼んでいる。

はいはいおじさんはきっと課長に何か依頼されたに違いない。もしかして、覚悟してろってこういうこと?


「元々彼は、人の何倍も仕事をするだろ?いいことなんだけど彼が倒れちゃうと困るからね。だから補佐がいてくれるといいななんて」


「待ってください。確かに課長はすごいと思います。ですがなぜ、私が補佐なんですか?」
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