黄金の覇王と奪われし花嫁
本当は他の男になど渡したくない。
あれは俺のものだ。
族長の務めも、ガイールの血も、王の妃の器も、全てどうでもよかった。
あの黒髪も、手に吸い付くように滑らかな肌も、俺を睨みつける瞳も、時折見せる柔らかな笑みも、俺のものだ。
俺はユアンが欲しい。
その事実が全てで、理由など必要ない。
理屈じゃないのだ。
側にいて欲しい。
ユアンにそう言えば良かったのかも知れない。
けど、言えなかったのはアイツの全てを奪った負い目があるからだろう。
奪われる側の悲しみ、憎しみは自分にも覚えがある。そんなに簡単に消えるものではない。
シーン族は、ガイールは、倒さねばならない敵だった。例え過去に戻れたとしても、俺はガイールを殺す。
ユアンに憎まれようが、恨まれようが、そうするだろう。
そんな自分がユアンにしてやれることがあるとすれば、唯一つだ。
アイツの望み通り、俺から解放してやること。
ふっとバラクは口元を緩めた。
俺は自分で思っている以上にユアンを気に入っているのだろう。
手に入れることができる欲しいものを諦めるほどに。
あれは俺のものだ。
族長の務めも、ガイールの血も、王の妃の器も、全てどうでもよかった。
あの黒髪も、手に吸い付くように滑らかな肌も、俺を睨みつける瞳も、時折見せる柔らかな笑みも、俺のものだ。
俺はユアンが欲しい。
その事実が全てで、理由など必要ない。
理屈じゃないのだ。
側にいて欲しい。
ユアンにそう言えば良かったのかも知れない。
けど、言えなかったのはアイツの全てを奪った負い目があるからだろう。
奪われる側の悲しみ、憎しみは自分にも覚えがある。そんなに簡単に消えるものではない。
シーン族は、ガイールは、倒さねばならない敵だった。例え過去に戻れたとしても、俺はガイールを殺す。
ユアンに憎まれようが、恨まれようが、そうするだろう。
そんな自分がユアンにしてやれることがあるとすれば、唯一つだ。
アイツの望み通り、俺から解放してやること。
ふっとバラクは口元を緩めた。
俺は自分で思っている以上にユアンを気に入っているのだろう。
手に入れることができる欲しいものを諦めるほどに。