ヘタレな野獣
怖い、この時初めて男の人が怖いと思った。
ゴホゴホッ
咳が止まらない。
「何、なの?・・・」
辛うじて口をついて出た言葉がそれだった。
「これが、いつも事ですか?」
この声は・・・
うなだれていた顔を上げると、丁度私の前にかがみ込むヨレヨレ君が居た。
「っ!!!!!いつからそこに?」
「・・・大丈夫ですか?」
ヨレヨレ君は私の問いを無視して立ち上がらせようと私の腕を掴んだ。
「っ!!!いや!!!」
無意識に大声を張り上げ、彼の手を払いのけた。
「・・・」
はっ、やだ私・・・彼は関係ないのに、・・・
「立てますか?」
え?
「一人で立てますか?」
「・・・うん、立てる」
私は重い腰を、シンクのヘリに手をかけ、どうにか立った。
さぁ、昼飯食いに行きましょう、と、ヨレヨレ君に促されながら給湯室を出た。
つかず離れずの距離で私達は社食に行く。
社食の入口で田之上さんに会った。
「やったぁ、田崎補佐、だぁい好き!ご馳走になります」
冷蔵庫にケーキを入れた事を伝えると、満面の笑みを浮かべて彼女は事務所へ戻っていった。
「いつもそんな風に、女性社員のご機嫌とってるんですか」
食券を買いながら、冷ややかな目で私を見ているヨレヨレ君。
「はぁあ?いつもって・・・別に機嫌とってる訳じゃ・・・」
ゴホゴホッ
咳が止まらない。
「何、なの?・・・」
辛うじて口をついて出た言葉がそれだった。
「これが、いつも事ですか?」
この声は・・・
うなだれていた顔を上げると、丁度私の前にかがみ込むヨレヨレ君が居た。
「っ!!!!!いつからそこに?」
「・・・大丈夫ですか?」
ヨレヨレ君は私の問いを無視して立ち上がらせようと私の腕を掴んだ。
「っ!!!いや!!!」
無意識に大声を張り上げ、彼の手を払いのけた。
「・・・」
はっ、やだ私・・・彼は関係ないのに、・・・
「立てますか?」
え?
「一人で立てますか?」
「・・・うん、立てる」
私は重い腰を、シンクのヘリに手をかけ、どうにか立った。
さぁ、昼飯食いに行きましょう、と、ヨレヨレ君に促されながら給湯室を出た。
つかず離れずの距離で私達は社食に行く。
社食の入口で田之上さんに会った。
「やったぁ、田崎補佐、だぁい好き!ご馳走になります」
冷蔵庫にケーキを入れた事を伝えると、満面の笑みを浮かべて彼女は事務所へ戻っていった。
「いつもそんな風に、女性社員のご機嫌とってるんですか」
食券を買いながら、冷ややかな目で私を見ているヨレヨレ君。
「はぁあ?いつもって・・・別に機嫌とってる訳じゃ・・・」