運命の恋は健康診断から始まる
その日仕事が終わってからも、俺はその子の事を考えていた。
優しい瞳してた。仕事中で一生懸命だったからか頬が紅潮しててかわいかった。
声も口調も柔らかくて、話してるとすごくホッとして安心した。
触れた手は温かくて柔らかくて、気持ち良かった。
何よりかわいい笑顔にすごく癒された。
あんな子と結婚したら幸せだろうな、なんて。
そんなことまで考えてしまってハッとする。
いや、ありえないだろう。あんなかわいらしい子が、俺みたいなバツイチのおっさん相手にするわけがない。
きっと彼氏もいるだろうし。他の男に抱きしめられてるあの子の姿を想像して胸が苦しくなる自分に苦笑いする。
なんだよ、これ。こんな風な自分を、俺は知らない。
これじゃもう、好きみたいだ。好きになったって、どうにもできるわけないのに。
でも、それでちょうどいいのかもしれない。
そう思って、俺はため息をついた。