運命の恋は健康診断から始まる

「醤油ラーメンにします」


色々考えた結果、そう口にした私に微笑んで高倉さんは自分の分と一緒に私の分も注文してくれる。


「ありがとうございます」


笑顔でお礼を言うと高倉さんは一瞬目を見開いてから、ニコッと笑う。


「いえいえ。ところでさ、名前聞いてもいい?いつも名札見ようと思うんだけど見えなくて」


そう言われてああ、と思う。こないだも名札机の下に隠れちゃってたかもな。


採血してる時とかぶら下がってるのが邪魔で背中の方に回しちゃってたりする時もある。


「えっと、横川歩です」


名前を言うと高倉さんは笑みを浮かべて私の名前を反芻する。


「よこかわ、あゆむちゃんね。どういう字書くの?」


「普通に横に川で横川で、歩くで歩です」


高倉さんは私の名前をもう一度呟いてから私に笑顔を向ける。


< 30 / 219 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop