運命の恋は健康診断から始まる
「気遣わせちゃってごめんね、ありがとう。じゃ、ちょっと本見ててね」
そう言って宗一郎さんは書庫を出て行って、私は本棚を見回す。
私も持ってる本もあるし、当たり前だけど知らない本もいっぱいある。
気になった本があってそれを手に取ってソファーに座る。
なんか座り心地もいいソファーだ。きっとそういうのもこだわったんだろうなと思いつつ本のページを捲る。
その本は、一人の女の子を巡る恋愛ミステリーだった。
施設で育った女の子と二人の男の子。それから施設で育った三人が高校生になってから出会った何不自由ない裕福な家庭で育った男の子。
みんなそれぞれ女の子に好意を抱くけど、女の子の心は一人の男の子のもので。
女の子と付き合っていた裕福な家庭の男の子が女の子の本当の気持ちを知ったことで事件が起こる。