運命の恋は健康診断から始まる

「あ、ケーキ。歩ちゃんどれがいいか分かんないから全部皿に乗せちゃったんだけど」


そう言われてテーブルを見ると紅茶と私の買ってきたケーキがのっている。


これ運んでるのにも気づかないとか、私、女としてどうなんでしょう。


本に夢中になってたとはいえ、気が利かなすぎじゃないかな。


宗一郎さん、呆れてないのかなと思ってチラッと顔を見ると不思議そうな顔で私を見ている。


「運んでるのに気付かなくて、ごめんなさい。気が利かなくて」


そう言うと一瞬目を丸くした宗一郎さんが、ニコッと笑った。


「ああ、何だ。それ気にして悲しそうな顔してたんだ。全然、いいって。歩ちゃん、お客様だし。ほんとに気が利かない子はそんなこと言わないしね。本に夢中で気付かなかっただけでしょ?だから、気にしないで」


そう言って頭を撫でられて胸がキュンとする。


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